国家総合職工学区分受験記①

2022年06月01日

1. 受験に至った経緯 

1.1 はじめに・国家総合職とは

今回このような記事を書かせていただいたのは、国家公務員総合職試験工学区分を独学で受験するにあたり自分自身が調べた情報のまとめとして、

そしてこれから工学区分 (特に土木系) を受験される方の道しるべとなるようになればいいな、と思ったからです。理系区分の対策についてはインターネットで調べてもほとんど出てこないと思います。

リアルな受験記録として参考にしていただけるとありがたいです。

今のところ、①から③まで書く予定です。

今回は一次試験の話を中心に書いていこうと思います。


具体的な対策の話に入る前に、念のため今回私が受験した国家公務員総合職試験について、簡単にだけ説明しておこうと思います。


まず、国家公務員試験には大きく分けて一般職と総合職があり (厳密には国税専門官等の専門職も国家公務員である)、総合職はいわゆる「キャリア官僚」として入省・入庁し幹部候補として採用されます。

公務員試験の中ではトップレベルの難易度で、合格者のおもな大学は東大・京大をはじめとする旧帝国大学、早慶みたいです。


ちなみに、京大は合格者数で二番手ですが、一位の東大とは倍ほどの差があります。ほかの大学では、岡山大などの地方国公立や中央大学が強いみたいです。


大卒区分は卒業見込みの大学 4 年生や卒業済みの M1 が多く受けている印象でした。大学院卒業者向けの試験もあるので、M2 の方はそちらを受けるといいと思います。

基本的に工学区分においては院卒試験は大卒に比べてかなり倍率が低いです。


国家総合職として採用されるまでの流れを簡単に説明すると、


1. 申し込みを行う。3 月後半あたりから申し込みができたはずです。

2. 4 月下旬に行われる一次試験に合格する。(試験内容・勉強法等は後ほどの章で書きます。)

3. 5 月・6 月に行われる二次試験に合格する。二次試験に合格すると最終合格となります。

4. 希望官庁にて官庁訪問を行います。(自分は今年官庁訪問は行わない予定なのであまり詳しくないです。ご了承下さい。)

希望官庁における面接に合格すれば国家総合職として内定です! 


1.2 受験理由

現状来年大学院に進学する予定ですが、自分の場合、公務員にもともと興味があったのと、学科で対策ゼミが開講されていたので、受験料もタダだし受けてみよー、といった具合でした。 

合格した場合 3 年間採用の対象になるということで、院試前の腕試し程度のつもりでした。


一次試験の教養試験を除いて、基本的に京大土木系の院試で使う教科のみで受験できたので土木系なら 4 年生でも受けてみる価値はあるのではないかと思います。

正直「政策立案にめちゃめちゃ興味あります!」みたいなタイプではなかったので、人物試験のために志望動機だったりを考えたりするのが結構大変でした。


加えて一次合格者向けの説明会に参加するまで志望官庁も割とあいまいでした...


2. 試験対策 

この章では実際に受験した体験を交えて、工学区分を受験する人向けに各試験の対策を書いていきます。 


2.1 一次試験・専門択一試験

まず、総合職試験の一番初めに行われる一次試験について解説していきます。会場は京都市を選んだので京大吉田キャンパスでした。(ホームグラウンド最高!)


一次試験は午前中の専門試験と午後の基礎能力試験 (教養試験) の 2 種類があります。この項では専門試験について説明していきます。


配点は全体の 2/15、形式は解答時間は 3 時間 30 分、27 科目 × 5問の中から 40 問解答するものになっています。全体として 20/40 ほどを目指せるといいです。


40 問のうち、20 問は工学の基礎となっていますが、問題の内容としては高校~大学初等数学と高校物理の問題です。レベルはセンター試験や共通テストに毛が生えたぐらいですが、専門択一全体でみると比較的解きやすい問題が多いので、7 割程度取れるといいと思います。物理分野については高校物理から広く出題されるので注意です。


続いて選択問題ですが、土木系の場合なら、構造力学・土質力学・水理学・計画を中心に選択するといいと思いますが、構造力学や流体力学には土木の問題のほかに建築や機械の問題もあるので実際の問題を見てから決めるのも OK です。

MAX で 6 科目から選択できるので、基本的には上記 4 科目を軸に技術論、材料工学などから解けそうな問題を選択するのがおすすめです。

技術論や材料工学は知識だけで解ける問題もいくつかあるので試験開始時に目を通しておくべきです。


筆者は建築の構造力学、水理学・土質力学 (水理と土質は 1 科目にまとめられてます)、土木計画、建築史・都市計画、技術論、材料工学 (金属材料・無機材料) から数問ずつ選択しました。


勉強法について、基本事項は授業等で使ってる教科書で基本事項の学習をし、問題演習に関して公務員試験対策の参考書があるのでそちらを使うのがいいと思われます。

一応参考までに私は自己採点で 24/40 でした。

自分が使っていた参考書はこれです。


2.2 一次試験・基礎能力試験 

続いて基礎能力試験について解説していきます。

基礎能力試験についてはインターネットに多く情報が上がっているので、

「国家総合職 基礎能力試験」などで調べていただければいいかなと思います。


基礎能力試験は 3 時間の試験で 40 問を全問必答で解きます。

配点は 3/15 です。

問題は多くの分野にまたがっていますが、理系の皆さんは、数的処理や判断推理に時間をかけるのがいいと思います。


自分は英語問題や現代文、歴史等の問題は完全ノータッチで挑みました。対策したのは数的処理ぐらいですが、

パターン問題なので、3 年分ほど過去問等を解いてみて、自分の苦手なパターンを中心に対策するのが楽かなと感じました。 


個人的な感想ですが、理系の場合は基礎能力試験の方が専門択一に比べ差がつきにくく、二次試験でも必要になる専門の対策に重心を置くべきかなと思います。


また、慣れていないと意外と時間内に解くのが大変だったりするので、一度は通しで 1 年分すべて解いてみることおすすめします。


全体としてはこちらも半分ほど解けるといいです。
こちらも専門と同じく自己採点で 24 点でした。


この時点では結構上位のほうにいたのではないかなと思われます。 


3 次回予告 

今回は一次試験の内容や対策を土木系の一受験生の目線から書かせていただきました。


また、来週②をばっこり更新予定です (⌒, _ゝ⌒)



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